2012/07/06

Ubuntu 12.04 で TeXWorks の導入

参考文献

某所でTeXの環境構築の必要があったので、そのメモの一部です。
以下の作業は、Xubuntu 12.04上で行いました。(若干タイトルと違うのは見逃してください)
以下では、
  • TeXのインストール
  • TeXWorksのインストール
  • TeXWorksの設定(コンパイルスクリプトの作成、ユーザーごとの設定)
を行います。
TeXのインストール以外の部分は、Xubuntu 10.04でも確認しました。

[2012/07/24 追記]: スクリプト2中のディレクトリ名を変更しました。
[2012/09/30 追記]: TeXWikiに貼られているみたいなので補足。
  • ここでは TeX 環境をUbuntuの公式リポジトリを使って行なっています。
  • そのため以下で用いている TeXLive は TeXLive 2009 です。
  • 最新版を使っている方には不要なことが書かれています。 例えば、TeXLive 2009 では、 platex の文字コードとして utf8 を使えないので、スクリプト2で文字コードを euc に変換しています。(最新版を使っていても、変換しておいた方が他の環境で書いたファイルを用いるときに便利だとは思います。)

TeX のインストール

基本的にはパッケージインストールだけで良いです。
latexmk や jbibtex-bin なども入れると、文献目録の作成などに役に立つと思います。
好みに応じてインストールしてください。
 $ sudo apt-get install texlive texlive-math-extra ptex-bin okumura-clsfiles cmap-adobe-japan1
 $ sudo jisftconfig add
この時点で日本語を含む TeX をコンパイルできるようになっているはずなので、確かめてください。
ただし、文字コードは EUC-JP でないとコンパイルできません。(UbuntuのTeXLiveパッケージは少し古いので。)

TeXWorks のインストール

次に TeXWorks をインストールしましょう。
 $ sudo apt-get install texworks

TeXworks の設定: コンパイルスクリプトの作成

このままでは TeXWorks から platex を使えないので、日本語PDF をコンパイルできません。
そこでコンパイル用のスクリプトを書きましょう。 以下で2つ紹介します。
そのどちらかを、pdfplatex.sh として保存したとします。
  • スクリプト1
    #!/bin/sh
          platex "$1" && dvipdfmx -o "`basename "$1" .tex`".pdf "`basename "$1" .tex`".dvi
  • スクリプト2: 文字コード変換をコンパイル時に行う。ファイル自体の文字コードは変更しない。 (nkf パッケージをインストールする必要あり。)
    #!/bin/sh
       # 文字コード変換後のファイルをすべて /tmp/teX に置く。
       if [ ! -d /tmp/Texworks ]; then
        mkdir -m 777 /tmp/Texworks
       fi
       # log ファイルなどは作業ディレクトリに置く。
        nkf -e "$1".tex > /tmp/Texworks/"$1".tex && platex /tmp/Texworks/"$1".tex && cp "$1".dvi /tmp/Texworks/"$1".dvi && dvipdfmx -o "$1".pdf /tmp/Texworks/"$1".dvi && rm /tmp/Texworks/*
上記のいずれかを保存したファイル pdfplatex.sh をパスの通った場所におき、実行権限をあたえます。
ここでは、/usr/local/bin/pdfplatex.sh としましょう。
 $ sudo mv pdfplatex.sh /usr/local/bin/pdfplatex.sh
 $ sudo chmod +x /usr/local/bin/pdfplatex.sh

TeXworks の設定: ユーザーごとの設定

最後に、先のスクリプトをTeXWorks から使用するように設定します。
これについてはユーザーごとに設定が必要であることに注意が必要かもしれません。

初期設定の方法

  1. [編集] -> [設定] -> [タイプセット] のタイプセットの方法を見る。
  2. 右下の + みたいなボタンを押す。
  3. [名前] : pdfplatex [プログラム] : /usr/local/bin/pdfplatex.sh [引数] : $basename [実行後、PDF を表示する]にチェックを入れて [OK]
  4. [デフォルト] を pdfplatex に変更して、[OK]

使い方

かなり直感的なメニューだと思うので説明するほどのことはないけど、
  • 左上の再生っぽいボタン(または [Ctrl]+t)を押すとコンパイルしてくれるし、pdfを表示。
  • [Tab]で補完してくれるものもあるよ。 (\begin とかなら、\be くらいまで打てばオッケー)
  • 下部にエラーなどコンパイルログが出る。
これ以上のことは公式のドキュメントを見てください。
自分で補完の定義を書けるんですが、補完の書きかたとかも載ってて便利です。
特に自分で大量に関数やら定義してる人は使ってみたら便利と思います。

使用上の注意点

  • ファイル名に日本語とかスペースとか使うと困る。
  • 文字化けしたら…ファイルの文字コードを変更するか、以下の手順でTeXWorksの文字コードを変更する。
    1. TeXWorks を開きます。
    2. [編集] -> [設定] -> [エンコーディング] を適当に選ぶ。 エンコーディングは、Shift_JIS, EUC-JP, UTF-8, あたり? 他にあれば教えてください。
    3. 目的のファイルを開きなおす。 
そのうちスクリーンショットとかも貼ると思う…たぶん。

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